断捨離とは、1976年 作家の沖正弘氏が「ヨガの考え方と修行法」という本で使用された言葉で、今や様々な場面で広く使われる思想となった。
断捨離とは、断行、捨行、離行の三つの行によって構成されている。
これは意外と知られていないことで、私も最近まで知らなかった。
単純に断捨離という単語だけが独り歩きしてメジャーになってしまったが、単純にモノを捨てる減らすということではないという。
この断行、捨行、離行の三つを深堀りして自分なりに考え、生活のどこで活かしていくのかを考えてみた。
断行とは不要な欲を断ち価値やありがたみを知る
前述どおり断捨離はもともとヨガからきており、断食もその中のひとつ。
食べないことで食欲という心を断つ「断心」を行い食生活、食習慣を変える。
はじめは辛く様々な心理状態になるようですが、食べないことで身体は軽くなる(当たりまえか…)
逆に、食べることは疲れることであると知る。
そして食のありがたみに気づくことができる。
断食を例にあげたものの、誰にでもできることではない。
しかしそこまで入り込めないという人でも、物欲に打ち勝つことで本来の物の価値や必要性、そして恩や自分の責任など気づくきっかけにもなるという。
捨行とはこだわりを捨て、本来の自分を見つめ直す
人間の欲望や願望には偏りが見られることがある。
欲しい!と思って買った物がすでに家の押し入れやクローゼットにしまってあったり、同じような物ばかり購入してしまう。
人付き合いでも自分をダメにするような人に依存したり、つい好きになってしまう。
分かっていながらもまた同じことを繰り返してしまう。
これは完全に心が支配されてしまっているのだ。
そしてその依存心を捨てることができない。
捨てられないのは、もったいないという金銭的な問題ではなく自分の心の問題。
まずその心を捨てることで自分の悪い癖や依存心を見つめ直し偏った物への執着から解放される。
これがないと困るとか不安で仕方ない時は、
「これを捨てることで新しいものを入れることが出来る」
「心も生き方も更新していく」
と考えると不安も和らぎます。
離行とは心のしがらみから離れ視野や価値観を広げていく
人は何らかの地位や立場を持ち、何らかのコミュニティに属しています。
家庭では夫婦や親子関係、会社では上司や部下あるいは同僚など。
離行とは、そんなしがらみから離れて自分の知らなかった新しい視野や価値観に気づくことです。
専業主婦をしていて家庭のことしか見えなかった人が、外で働き始めると色んな人と出会い、人が変わったようにイキイキと変化することがある。
逆に仕事をバリバリとこなして出世したものの、退職したらただのおじさんにしか見られないことに気づいて傷ついたり。
あえて自分が属していたものから離れることで、新しい考え方や価値観に出会い、新しい自分を発見する。
そしてより豊かな残りの人生を歩む。
今の環境というよりは、過去の自分から離れて新しい居場所を探してみる。
すると人生にも変化をもたらします。
断捨離のそれぞれの行から学ぶこと
「 今日から断捨離するぞー! 」と決意して取り組むことは素晴らしいことです。
しかしただ単にモノを減らすというのではなく、もっと深いところに目指す場所があることが分かります。
自分にとって必要のないもの、それは単なる物理的なモノではなく
- 自分を不幸にする他人
- 他人と比較する自分
- 自分を不幸にするモノや習慣
- そしてそれを欲しがっている自分
そんな悪しき自分を断ち捨てて離れる。
そしてより豊かな人生と関わりを持つ。
そのひとつのきっかけにしか過ぎません。
目的は断捨離ではなく、自分の人生をより良くする為の三つの行いです。
私も日々意識して過ごしていきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました (^_^)/
つがお